【短】恋の妖精に願い事

恋が叶った

「宮下くん!!」

宮下くんは驚いた顔で私を見た。

『・・・吉村?』

カナトの顔を見た。

『美嘉ちゃん頑張れ!』

うん。

頑張るよ。

私は小さくうなずいた。

「さっきは突然走っていってごめんね!私つらかったの。宮下くんに好きな人がいるって分かって。だって私・・・宮下くんの事、好きです!!」

言った。

言えた。

良かった。

『美嘉ちゃんマフラー!!』

そうだった!

「だから振られても良いから・・・マフラーだけもらってください!」

『吉村はバカだな。俺、好きな人いるけど?俺の目の前にね。』

え!?

宮下くんの目の前?

『俺の好きな人は吉村だよ。あの待ち受け、後ろらへんに吉村写ってんだけど。上手く吉村撮れなくて、違う女子がアップになっちゃってさ☆』

「ウソでしょ?」

『ホントだよ。最初だって話かけていたのに全然みんなと態度が違くて目もあわせてくれないし。俺嫌われてるのかなって。でも最近はあいさつしてくれて凄いうれしかった。』

「だって恥ずかしかったんだもん。でもね私に勇気をくれた子がいてね、その子のおかげで私、変われたの!」

その子とはもちろんカナト。

私はカナトの方を見た。

え!?

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