指切り

12月

”冬”誰もが好む

この季節…。

理由は大イベントが

あるから…。

その名も「クリスマス」

あたしには何が

いいのか解らない

毎年来る度にそう思う。

「莉奈ー早く帰ろうよーもうこんなに暗いしー」

莉奈…私の名前。

余りこの名前は好まない

だってあたしに

合ってないから…。

きっと誰も居ない

廊下に声を響かせて

あたしを呼んでいるのは

咲希だろう…。

教室に入ればいいのに。

「あと少しだからー」

咲希にそういうと

勢いよく扉を開け

入って来る。


「だいたいさぁ、いつまでも黒板掃除してたって意味ないじゃん…!誰も気付かないよー」

その声は二人しか

いない静かな教室に

すごく響く…。

「咲希が気付いてくれてるじゃん」

そう言うと咲希は

何かを言いたそうに

黙っている。



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