指切り
「そっかーじゃ今日の夕食の支度はあたしかー」


そう、母さんは

週3くらい残業をして

家に帰れない時がある

その時はあたしが

夕食を作る事に

なっているけど…

まだ小学1年の

暁には母さんが家に

居ないのはとても

可哀相に思う。

「暁は今日何食べたい?」

「グラタン食べたい…!!」

笑顔で言われると

なお、作って

あげたくなる。

小声であたしに

何回も”グラタン”と

呟く暁。

「分かったから宿題してきたら?」

「絶対グラタンだからね…!シチューとかにしたら怒るからね!!」


そう言いながら

階段を上っていく暁。

どんだけグラタン

好きなんだよ…


そう思いながら

冷蔵庫を開け、

グラタンの材料を取る

「ブロッコリーと海老…、カボチャもあるから入れよー」


あたしの料理は

基本、その料理に合えば

なんでも入れるタイプ。

だから暁が人参嫌い

だけどお構いなしに

入れちゃう。

「マカロニは何処かなー?」

そう言いながら

キッチンの引き出しを

開ける


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