指切り
マカロニ…あったー!!

良かったー入って

なかったら絶対に

暁怒りそうだしねー。

階段を伝って

激しい音が響く…。

いきなりドアを開けて

入って来たのは暁だった

「お姉ちゃん!!宿題終わったよ!!」


「早っ!!じゃ鶏肉取ってきてよ」


今日の宿題は絶対に

計算プリントだな

計算だけは得意

なんだから暁は。

「お姉ちゃん、はい」

その声と同時に

渡されたのがさっき

あたしが頼んだ鶏肉。

予想通りパックに

入ってグロテスクで

可哀相な鶏さん…。

そんな事は頭の

ごく一部しか思っておらず

細かく鶏肉を

切っていく。

一人で簡単に作業を

こなしていくー…。

「お姉ちゃん今日は指切らなかったね…!」

「毎度毎度切ってるような言い方しないでよ…あと焼くだけだから15分待ってねー」



その間にサラダを作り

テーブルに運ぶ。

「あたしも宿題やろーっと」


そう言いながら

玄関にほったらかし

だった鞄から

筆箱とスケッチブックを

取る。




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