人生の続きを聖女として始めます
ーー(獅子王)ーー
「何だ……あの女は何をあんなに怒ってるんだ!?」
その場のいたたまれない空気に、オレはガブリエラを振り返った。
ビクトリアとの件を完全に誤解しているジュリに、なんとか説明をしようと試みた。
だが、どう説明していいかがわからない。
ビクトリアのことを好きでもなければ、ジュリの言うラブラブ?というものでも断じてない!
その真逆の感情だ。
しかし、昨夜の宴でのオレ達の様子を見れば、どんなに否定しても、うすら寒い弁解にしかならない。
結果、その通りになった。
「獅子王陛下とビクトリアの痴態を思い出して、気持ち悪くなったのでは?」
ガブリエラは肩を竦めて答えた。
「痴態!?は?何だそれは?」
「痴態以外の何物でもないですが。昨日の陛下は、人前でビクトリアとイチャついた挙げ句、夜部屋に行くという宣言までしています。当然、その部屋で何が行われるか……ジュリ様だって御存知ですよ?」
「ぐっ!」
返す言葉もない……。
だがあの時は、そうすることが正解だと思っていたんだ。
聖女はオレの目的を阻む邪魔者だと思っていたんだからな。
「何だ……あの女は何をあんなに怒ってるんだ!?」
その場のいたたまれない空気に、オレはガブリエラを振り返った。
ビクトリアとの件を完全に誤解しているジュリに、なんとか説明をしようと試みた。
だが、どう説明していいかがわからない。
ビクトリアのことを好きでもなければ、ジュリの言うラブラブ?というものでも断じてない!
その真逆の感情だ。
しかし、昨夜の宴でのオレ達の様子を見れば、どんなに否定しても、うすら寒い弁解にしかならない。
結果、その通りになった。
「獅子王陛下とビクトリアの痴態を思い出して、気持ち悪くなったのでは?」
ガブリエラは肩を竦めて答えた。
「痴態!?は?何だそれは?」
「痴態以外の何物でもないですが。昨日の陛下は、人前でビクトリアとイチャついた挙げ句、夜部屋に行くという宣言までしています。当然、その部屋で何が行われるか……ジュリ様だって御存知ですよ?」
「ぐっ!」
返す言葉もない……。
だがあの時は、そうすることが正解だと思っていたんだ。
聖女はオレの目的を阻む邪魔者だと思っていたんだからな。