人生の続きを聖女として始めます
計画(ビクトリア)
王宮北館は今夜も静まり返っていた。
北館の扉前には、ガブリエラの息のかかった近衛が在駐し、常に私の動向を見張っている。
その為、気を許せるのは、スタンフォード家からついてきた侍女ノーラと、護衛騎士のルイスその2名だけだ。
「ビクトリア様、お耳に入れたいことがございます」
ノーラが言った。
「何かしら?」
「実は今朝、聖女が軍議に呼ばれたそうでございます」
「なんですって!?」
昨晩の祝宴では、あれほど毛嫌いしていた聖女を軍議に呼ぶなんてどういうつもりか。
「しかも、今宵は星見の宴に出席を許されているとか……調理場の女中によると獅子王陛下は聖女様に御関心があり、早々にも妃にされるのではないかと……」
「はぁ!?そんな……そんなバカなことが……」
ニセ聖女と罵倒し、早く追い出したいかのようだったじゃない!?
それが、何故?
やっと私に優しくしてくれたと思ったのに!
今まで5年間、この北館に追いやられ、どこへも自由に行くことは出来なかった。
鍵をかけられているわけではない。
ただ、陛下の赦しがなければ、私はここから出ることを禁止されていた。
手足となって動いてくれるノーラとルイスがいなければ、情報すら得る手段はない。
スタンフォードの優秀な侍女ノーラと、護衛騎士ルイス。
2人は可哀想な私の願いを聞いてくれた。
邪魔な王子、レーヴェの排除を引き受けてくれたのだ。
北館の扉前には、ガブリエラの息のかかった近衛が在駐し、常に私の動向を見張っている。
その為、気を許せるのは、スタンフォード家からついてきた侍女ノーラと、護衛騎士のルイスその2名だけだ。
「ビクトリア様、お耳に入れたいことがございます」
ノーラが言った。
「何かしら?」
「実は今朝、聖女が軍議に呼ばれたそうでございます」
「なんですって!?」
昨晩の祝宴では、あれほど毛嫌いしていた聖女を軍議に呼ぶなんてどういうつもりか。
「しかも、今宵は星見の宴に出席を許されているとか……調理場の女中によると獅子王陛下は聖女様に御関心があり、早々にも妃にされるのではないかと……」
「はぁ!?そんな……そんなバカなことが……」
ニセ聖女と罵倒し、早く追い出したいかのようだったじゃない!?
それが、何故?
やっと私に優しくしてくれたと思ったのに!
今まで5年間、この北館に追いやられ、どこへも自由に行くことは出来なかった。
鍵をかけられているわけではない。
ただ、陛下の赦しがなければ、私はここから出ることを禁止されていた。
手足となって動いてくれるノーラとルイスがいなければ、情報すら得る手段はない。
スタンフォードの優秀な侍女ノーラと、護衛騎士ルイス。
2人は可哀想な私の願いを聞いてくれた。
邪魔な王子、レーヴェの排除を引き受けてくれたのだ。