人生の続きを聖女として始めます
レーヴェは大神官が突然連れてきた獅子王の息子で、母親が誰かはわからない。
だが、母親がわからなくても、次の獅子王になる資質は持ち合わせていた。
この国では、赤い髪、金の瞳という王家にしか産まれない特長を持ち合わせていれば充分なのだ。
妃の私の所には1度も来ないのに、他の女の所には行き、挙げ句子供まで作るとは……。
だから。
殺してやろうと思ったのだ。
レーヴェがいなくなれば、陛下は私の元に戻ってくれる……だって、そうなってしまえばお世継ぎを産むのは私だけしかいないから。
しかし、計画は悉く失敗した。
エスコルピオ………。
あの恐ろしいまでに狡猾で用心深い騎士のせいで、全て阻止されてきた。
私が、この王宮に嫁いだ時、陛下には2人の妃がいた。
そのどちらよりも私の方が若く美しかったのに、陛下は一度も振り向いては下さらなかった。
悔しくて父、バートラムに相談すると、ある媚薬を渡された。
聞けば、惚れ薬の効果があるもので、ほんの少し毎日の食事に混ぜるだけで効くのだとか。
ノーラに命じて厨房の男を手駒にし、陛下の食事に少量まぜた。
そして、自分の存在を見せるため、わざとぶつかったりすり寄ったりを繰り返した。
だが……事態は好転しない。
それどころか、陛下はだんだんと元気を失くし、やがては床に伏せるようになってしまった。
そして、大神官バロンスしか側に寄せ付けなくなったある時、父バートラムが政治犯として追われることになった。
だが、母親がわからなくても、次の獅子王になる資質は持ち合わせていた。
この国では、赤い髪、金の瞳という王家にしか産まれない特長を持ち合わせていれば充分なのだ。
妃の私の所には1度も来ないのに、他の女の所には行き、挙げ句子供まで作るとは……。
だから。
殺してやろうと思ったのだ。
レーヴェがいなくなれば、陛下は私の元に戻ってくれる……だって、そうなってしまえばお世継ぎを産むのは私だけしかいないから。
しかし、計画は悉く失敗した。
エスコルピオ………。
あの恐ろしいまでに狡猾で用心深い騎士のせいで、全て阻止されてきた。
私が、この王宮に嫁いだ時、陛下には2人の妃がいた。
そのどちらよりも私の方が若く美しかったのに、陛下は一度も振り向いては下さらなかった。
悔しくて父、バートラムに相談すると、ある媚薬を渡された。
聞けば、惚れ薬の効果があるもので、ほんの少し毎日の食事に混ぜるだけで効くのだとか。
ノーラに命じて厨房の男を手駒にし、陛下の食事に少量まぜた。
そして、自分の存在を見せるため、わざとぶつかったりすり寄ったりを繰り返した。
だが……事態は好転しない。
それどころか、陛下はだんだんと元気を失くし、やがては床に伏せるようになってしまった。
そして、大神官バロンスしか側に寄せ付けなくなったある時、父バートラムが政治犯として追われることになった。