人生の続きを聖女として始めます
その日の午後、レーヴェとエスコルピオ3人で神殿部へと足を運ぶともうその噂で持ち切りだった。
すれ違う神官や神兵のなんとも言えない視線に耐えつつ、リブラの部屋に向かう。
そこには頭を抱えた小動物が落ち着きなく部屋を行ったり来たりしていた。
「ジュリ様っ!!変な噂が出回っておりますよ!?」
「知ってます」
「へ?もう?お早いですね……いや、まさか……あのビクトリアが懐妊なんて……全く想像出来ませんが……」
うん。同感。
と私が冷静に頷くのを見て、リブラもふーっと息をはいた。
「まだ確かめたわけではありませんし、なんせミーシャの言うことですから……ほとんど嘘なんで……」
「嘘、だと思う?」
「恐らく。ですが、問題は何故そんな嘘を流したのか、ですよ」
「ん?どういうこと?」
「そんな嘘、すぐにバレるじゃないですか!?気のせいでしたー、で済む問題じゃありませんしね?」
「その噂を流して、何か得をするか?」
後ろに控えていたエスコルピオが顔を覗かせると、リブラはいつものように「ひっ」と小さく声を上げた。
でも、最近少し慣れてきたのか、すぐに冷静になり質問に答えた。
すれ違う神官や神兵のなんとも言えない視線に耐えつつ、リブラの部屋に向かう。
そこには頭を抱えた小動物が落ち着きなく部屋を行ったり来たりしていた。
「ジュリ様っ!!変な噂が出回っておりますよ!?」
「知ってます」
「へ?もう?お早いですね……いや、まさか……あのビクトリアが懐妊なんて……全く想像出来ませんが……」
うん。同感。
と私が冷静に頷くのを見て、リブラもふーっと息をはいた。
「まだ確かめたわけではありませんし、なんせミーシャの言うことですから……ほとんど嘘なんで……」
「嘘、だと思う?」
「恐らく。ですが、問題は何故そんな嘘を流したのか、ですよ」
「ん?どういうこと?」
「そんな嘘、すぐにバレるじゃないですか!?気のせいでしたー、で済む問題じゃありませんしね?」
「その噂を流して、何か得をするか?」
後ろに控えていたエスコルピオが顔を覗かせると、リブラはいつものように「ひっ」と小さく声を上げた。
でも、最近少し慣れてきたのか、すぐに冷静になり質問に答えた。