人生の続きを聖女として始めます
「……わからないんだけど?そんなに好きだったの?」

ちょっと吐き気がする。
でも我慢する!

「まさか!!それは、バートラムに対する牽制ですよ。奴が娘に連絡を取るかも知れませんし。また、人質の意味もあります」

「その為だけに妃として残したの?」

「そうみたいです。そこまで、陛下のバートラムに対する怨みが大きいと言うことでしょう。真実は、陛下やガブリエラ殿じゃないとわかりませんけどね」

ますますわからなくなった。
軟禁してて、単なる人質扱いなのに、あんなにラブラブでイチャイチャするの?
祝宴の夜のことを思い出し、またブリザードが吹きかけた。
しかも、軟禁状態でありながらレーヴェの命を狙うなんて、アグレッシブ過ぎない?

「どちらにしろ、レーヴェ殿下やジュリ様が不快になるような噂の真相は、早めに究明するに限る。何か企んでいるのかもしれないしな」

エスコルピオは私とレーヴェを見下ろし言った。

「リブラ殿、私とジュリ様はこれから陛下の所へ行き、事の真偽を確かめる予定なのだが、その間、レーヴェ殿下をお願いしたいのだ、良いかな?」

「おお!勿論勿論!真実かどうか早めに確かめて来てください」

リブラはレーヴェを奥のソファーに促し、控えていたウィズに飲み物を淹れるように指示した。
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