人生の続きを聖女として始めます
ーーー(ガブリエラ)
執務室でドレイクとバートラムの本拠地についての議論をしていたとき、王宮内の慌ただしさに気が付いた。
獅子王が何かやらかしたか?
誰かを気に入らないとクビにしたか?
または、クビを刎ねたか?
それがジュリ様でなければいいんだか、などと呑気に考えていると、ノックもなく扉が開き、真っ青な顔の近衛兵が飛び込んできた。
「ガブリエラ様!!聖女様がっ!毒にて昏睡状態に!!急ぎお越しください!!」
「なんだって!?それ、どういうことだ!?」
何のことかサッパリわからないが、近衛兵の様子から、冗談でないことがわかる。
「ガブリエラ様。非常事態のようです。向かいましょう!」
ドレイクは冷静に言ったが、その口元は真一文字に結ばれていた。
そうだ、この物騒な事の真相は後。
今はジュリ様が心配だ。
私は頷き、ドレイクと近衛兵の後を付いて走った。
北館と王宮を繋ぐ廊下は行き来する兵で騒がしい。
その中の一人が、獅子王は既に北館にはおらず、神殿部の医務室へ向かったと告げた。
急ぎ向かおうとすると、北館の方からロシュとエスコルピオが現れた。
「ガブリエラっ!!」
ロシュが血相を変えて走ってくる。
「おお、将軍!これは何だ!?ジュリ様は無事なのか?」
「いや、わからん。スタンフォードの侍女が毒矢を使いやがってな!」
「な………何!?それで、奴らは……」
「ノーラとルイスは始末しました。あと、奥の部屋に隠れていたビクトリアは近衛兵に監視させています」
エスコルピオが、鉄仮面の奥に怒りを滲ませて言う。
「そうか……クソが!!……スタンフォード……どこまでもエルナダをバカにしおって……」
執務室でドレイクとバートラムの本拠地についての議論をしていたとき、王宮内の慌ただしさに気が付いた。
獅子王が何かやらかしたか?
誰かを気に入らないとクビにしたか?
または、クビを刎ねたか?
それがジュリ様でなければいいんだか、などと呑気に考えていると、ノックもなく扉が開き、真っ青な顔の近衛兵が飛び込んできた。
「ガブリエラ様!!聖女様がっ!毒にて昏睡状態に!!急ぎお越しください!!」
「なんだって!?それ、どういうことだ!?」
何のことかサッパリわからないが、近衛兵の様子から、冗談でないことがわかる。
「ガブリエラ様。非常事態のようです。向かいましょう!」
ドレイクは冷静に言ったが、その口元は真一文字に結ばれていた。
そうだ、この物騒な事の真相は後。
今はジュリ様が心配だ。
私は頷き、ドレイクと近衛兵の後を付いて走った。
北館と王宮を繋ぐ廊下は行き来する兵で騒がしい。
その中の一人が、獅子王は既に北館にはおらず、神殿部の医務室へ向かったと告げた。
急ぎ向かおうとすると、北館の方からロシュとエスコルピオが現れた。
「ガブリエラっ!!」
ロシュが血相を変えて走ってくる。
「おお、将軍!これは何だ!?ジュリ様は無事なのか?」
「いや、わからん。スタンフォードの侍女が毒矢を使いやがってな!」
「な………何!?それで、奴らは……」
「ノーラとルイスは始末しました。あと、奥の部屋に隠れていたビクトリアは近衛兵に監視させています」
エスコルピオが、鉄仮面の奥に怒りを滲ませて言う。
「そうか……クソが!!……スタンフォード……どこまでもエルナダをバカにしおって……」