人生の続きを聖女として始めます
憎々しげに叫んだ言葉に、ロシュ、ドレイクも眉根を寄せた。
いや、こんなことになったのは、私のせいでもある。
あの時、バートラムを捕らえていれば、ビクトリアを餌に奴を誘き寄せることもしなくてよかったのだ。
だがそれを、今考えても仕方ない。
ジュリ様の命が最優先。

「とにかく、ジュリ様の元へ!」

ロシュ、ドレイク、エスコルピオと共に神殿部への道を駆け出そうとした。
すると、今度は神殿部の方から神官のヴィスが息を切らして駆けてくる。

「ガ、ガ、ブリエラっ……様。お待ちを……」

「何だ?急いでるんだ!」

「獅子王、へ、陛下から、の、で、伝言ですっ!」

「落ち着け!!落ち着いてちゃんと話せ!」

ヴィスは大きく息を吸い、そして吐いてを繰り返し、やがて大きな声で報告した。

「陛下が、ガブリエラ様に元大神官バロンス様を迎えに行って欲しいと!」

「バロンス?をか?」

「はい!どうやら、リブラ様も知らない毒らしく、バロンス様の助けを借りたいと仰って……」

どうやら、ジュリ様の状態は相当悪いらしい。
獅子王陛下がバロンスに助けを求めるなんて、もう2度とないと思っていた。
そうか、自分の気持ちを押さえてまで、ジュリ様を助けたいと思っているのだな。
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