人生の続きを聖女として始めます
ルリオンは闇の中から姿を現した。
その顔も体も、何から何まで彼はレグルスと瓜二つ。
これなら、入れ替わったとしても誰も気づくはずはない。
「ああ。私が不甲斐ないばかりに、弟にとんだ荷物を背負わせてしまった……悔やんでも悔やみきれない」
ルリオンは目を伏せた。
「それは、代役をやらせていること?だから、闇の中にいるの?まだ天国へ行けないの?」
「そうだ。レグルスが失ったものはあまりにも大きかった……彼の心はまだ闇の中だ。私だけ、全て忘れて旅立つなど出来ない……」
「一体あなた達に何があったの??」
ルリオンが死に、レグルスが獅子王になる、その過程がわからない。
それは、あの子爵邸の襲撃とレグルスが突然消えたことに何か関係があるのだろうか?
状況がわからず、私は黙ってルリオンを見た。
「その件は、レグルスに聞け。辛い話だろうが、君になら話してくれるよ」
「私になら?レグルスは私がマデリンだと知らないし……きっと信じないと思うよ?」
見た目も、声も何もかも違う。
転生しまして、転移しました、更にあなたの元妻ですよ?なんて、誰が信じるの?
あまり歓迎されてないみたいだったし、何よりビクトリアの……はっ!そういえば!!懐妊の件も明らかになってない!
そう思うとだんだん腹が立ってきた。
あれがレグルスだとすると、祝宴の夜、ビクトリアといちゃついてたのも、懐妊疑惑の渦中にいるのもレグルスだ!
怒りに震える私に、ルリオンは少し慌てて宥めた。
「大丈夫だ。レグルスはマデリン一筋だ。もう君がマデリンだってわかっているはずだ!私にはわかる」
「双子だから!?」
ツーンと口を尖らせて言ってやった。
ルリオンはレグルスじゃないけど、顔がそっくりだとどうしても八つ当たりしたくなる。
「む………まぁ、そうだ。そういうものだ」
「ふぅん……」
嘘臭い………でも、双子って不思議な繋がりがあるらしいし……全くのデタラメってことはないのかも……。
少し納得してルリオンを見ると、彼はホッと胸を撫で下ろした。
その顔も体も、何から何まで彼はレグルスと瓜二つ。
これなら、入れ替わったとしても誰も気づくはずはない。
「ああ。私が不甲斐ないばかりに、弟にとんだ荷物を背負わせてしまった……悔やんでも悔やみきれない」
ルリオンは目を伏せた。
「それは、代役をやらせていること?だから、闇の中にいるの?まだ天国へ行けないの?」
「そうだ。レグルスが失ったものはあまりにも大きかった……彼の心はまだ闇の中だ。私だけ、全て忘れて旅立つなど出来ない……」
「一体あなた達に何があったの??」
ルリオンが死に、レグルスが獅子王になる、その過程がわからない。
それは、あの子爵邸の襲撃とレグルスが突然消えたことに何か関係があるのだろうか?
状況がわからず、私は黙ってルリオンを見た。
「その件は、レグルスに聞け。辛い話だろうが、君になら話してくれるよ」
「私になら?レグルスは私がマデリンだと知らないし……きっと信じないと思うよ?」
見た目も、声も何もかも違う。
転生しまして、転移しました、更にあなたの元妻ですよ?なんて、誰が信じるの?
あまり歓迎されてないみたいだったし、何よりビクトリアの……はっ!そういえば!!懐妊の件も明らかになってない!
そう思うとだんだん腹が立ってきた。
あれがレグルスだとすると、祝宴の夜、ビクトリアといちゃついてたのも、懐妊疑惑の渦中にいるのもレグルスだ!
怒りに震える私に、ルリオンは少し慌てて宥めた。
「大丈夫だ。レグルスはマデリン一筋だ。もう君がマデリンだってわかっているはずだ!私にはわかる」
「双子だから!?」
ツーンと口を尖らせて言ってやった。
ルリオンはレグルスじゃないけど、顔がそっくりだとどうしても八つ当たりしたくなる。
「む………まぁ、そうだ。そういうものだ」
「ふぅん……」
嘘臭い………でも、双子って不思議な繋がりがあるらしいし……全くのデタラメってことはないのかも……。
少し納得してルリオンを見ると、彼はホッと胸を撫で下ろした。