人生の続きを聖女として始めます
「……また、会えたね」
「……ああ、会えたな」
それだけ言うと、私達はゆっくりと互いの顔に触れその輪郭を確かめた。
転生や転移を繰り返して、この世界にやって来た理由はたった一つ。
『レグルスを救うため』
だったんだ。
「それで……いろいろ誤解を解きたいんだ。獅子王として出会ってから、君には不快な思いばかりさせてきた……ごめんな」
レグルスは緩めた頬を引き締めて、スッと姿勢を正した。
「ああ!ビクトリアと重婚してたり、イチャイチャしたり?挙げ句の果ては懐妊とか?」
「ぐっ…………」
傲慢で冷徹な獅子王陛下は、今はネコのように背を丸めこちらを見ない振りをしている。
「重婚……うん。それは……バートラムが娘に連絡をとるかもしれないから泳がせておいたんだが……そうでなければ、兄を殺した女など、妃にしておくものか!?」
そうだった。
ビクトリアはルリオンへ毒を持ったんだ。
「レーヴェへの暗殺未遂も知っていたが復讐を優先して目を瞑ってしまったんだ……」
「そのことで、私、獅子王はレグルスじゃないと思ったんだよ?だって、レーヴェに危険が迫ってるのに何もしないなんて……」
私の言葉にレグルスは肩を落とした。
「そうだな……オレは父親失格だ。ランドルのようにはなれないよ。忙しさに追われ、レーヴェと接しないうちに、ちゃんと話も出来なくなってしまった」
レグルスとレーヴェの他人行儀な雰囲気はそれが原因ね。
でもそんなこと大した問題じゃない。
レーヴェはレグルスに認められたがっているし、レグルスだって本当は可愛がりたいと思っているんだから。
「……ああ、会えたな」
それだけ言うと、私達はゆっくりと互いの顔に触れその輪郭を確かめた。
転生や転移を繰り返して、この世界にやって来た理由はたった一つ。
『レグルスを救うため』
だったんだ。
「それで……いろいろ誤解を解きたいんだ。獅子王として出会ってから、君には不快な思いばかりさせてきた……ごめんな」
レグルスは緩めた頬を引き締めて、スッと姿勢を正した。
「ああ!ビクトリアと重婚してたり、イチャイチャしたり?挙げ句の果ては懐妊とか?」
「ぐっ…………」
傲慢で冷徹な獅子王陛下は、今はネコのように背を丸めこちらを見ない振りをしている。
「重婚……うん。それは……バートラムが娘に連絡をとるかもしれないから泳がせておいたんだが……そうでなければ、兄を殺した女など、妃にしておくものか!?」
そうだった。
ビクトリアはルリオンへ毒を持ったんだ。
「レーヴェへの暗殺未遂も知っていたが復讐を優先して目を瞑ってしまったんだ……」
「そのことで、私、獅子王はレグルスじゃないと思ったんだよ?だって、レーヴェに危険が迫ってるのに何もしないなんて……」
私の言葉にレグルスは肩を落とした。
「そうだな……オレは父親失格だ。ランドルのようにはなれないよ。忙しさに追われ、レーヴェと接しないうちに、ちゃんと話も出来なくなってしまった」
レグルスとレーヴェの他人行儀な雰囲気はそれが原因ね。
でもそんなこと大した問題じゃない。
レーヴェはレグルスに認められたがっているし、レグルスだって本当は可愛がりたいと思っているんだから。