人生の続きを聖女として始めます
「……あの、立ち話もなんですから、ちゃんとした場所へ移動しましょう」
「ちゃんとした場所とは!?」
あまりの理不尽さに、怒ったように言ってしまった。
「す、すみません!!ええと、一旦私の書斎へ行くのはどうです?それから王宮へ行き、王へ報告をし………」
「おっ、王!?」
勢い余ってリブラの胸倉を掴んでしまった。
予言では確か…………。
王が聖女を敬い愛し、その心を満たした時………とか言ってなかったっけ!?
あの時は、関係ない世界の話だったからそこまで考えなかった。
だけど、これは、ひょっとすると……。
「あの……聖女は王の何?どういった存在なの!?」
「………うーん……宿命の番?」
「つがいぃ!?つがい、って……え?嫁?」
「はい!」
「…………………………………」
「あっ、あっ、大丈夫ですよ?聖女様は誰よりも優先されますし、もしその時他のお妃様がいらっしゃっても、聖女様が降臨された時点で離縁ということに………」
「…………………………………」
必死で様子を窺ってくるリブラを、私は見ないようにした。
何か頑張って説明してくれたけど、要は王の嫁になって愛されろ、ということなのでは?
マデリンだった頃、それはとても美しい予言に思えたけど、今冷静に考えてみると、だいぶめちゃくちゃなこと言ってる。
現代で一度揉まれた私としては、これ、到底のめない案件なんですが。
「しかも!都合のいいことに、ルリオン王には今一人しかお妃様がいませんし……」
「ん?……え!??ちょっと今!なんてった?」
「お妃様はお一人だと!」
リブラは満面の笑みで言ったけど、聞きたいのはそれじゃない。
私はもう一度リブラの胸倉を絞め直した。
「………王の名前よ!!なんてった?」
「ぐっ……ルリオン・シエナ・エルナダ陛下……ですっ」
「ちゃんとした場所とは!?」
あまりの理不尽さに、怒ったように言ってしまった。
「す、すみません!!ええと、一旦私の書斎へ行くのはどうです?それから王宮へ行き、王へ報告をし………」
「おっ、王!?」
勢い余ってリブラの胸倉を掴んでしまった。
予言では確か…………。
王が聖女を敬い愛し、その心を満たした時………とか言ってなかったっけ!?
あの時は、関係ない世界の話だったからそこまで考えなかった。
だけど、これは、ひょっとすると……。
「あの……聖女は王の何?どういった存在なの!?」
「………うーん……宿命の番?」
「つがいぃ!?つがい、って……え?嫁?」
「はい!」
「…………………………………」
「あっ、あっ、大丈夫ですよ?聖女様は誰よりも優先されますし、もしその時他のお妃様がいらっしゃっても、聖女様が降臨された時点で離縁ということに………」
「…………………………………」
必死で様子を窺ってくるリブラを、私は見ないようにした。
何か頑張って説明してくれたけど、要は王の嫁になって愛されろ、ということなのでは?
マデリンだった頃、それはとても美しい予言に思えたけど、今冷静に考えてみると、だいぶめちゃくちゃなこと言ってる。
現代で一度揉まれた私としては、これ、到底のめない案件なんですが。
「しかも!都合のいいことに、ルリオン王には今一人しかお妃様がいませんし……」
「ん?……え!??ちょっと今!なんてった?」
「お妃様はお一人だと!」
リブラは満面の笑みで言ったけど、聞きたいのはそれじゃない。
私はもう一度リブラの胸倉を絞め直した。
「………王の名前よ!!なんてった?」
「ぐっ……ルリオン・シエナ・エルナダ陛下……ですっ」