人生の続きを聖女として始めます
「ノーラとルイスは死んだ。まぁ、知っていると思うが」
湿った牢内で、染みのある机に両手を繋がれ、ビクトリアはゆっくりと顔を上げた。
「私は……何も……知りません」
その目は怯えていた。
だが、怯えの中に、微かに希望の光が見える。
それが気になっていた。
「ノーラが聖女に毒矢を使った。だが、聖女は無事だ」
オレの言葉を聞いて、ビクトリアは一瞬顔色を変えた。
「無事!?……そ、それは良かったですね……」
「ああ、良かったよ。愛する妻を殺されては堪らないからな」
「妻…………」
そこでビクトリアの顔が引きつった。
「私も陛下の妃でございますが?」
「いいや?オレの妃ではない」
「は?……あの……」
「オレはルリオンではない。弟のレグルスだ。知らなかったとは驚きだ。ルリオンを殺したお前が」
暫く沈黙が続いた。
ビクトリアは、何のことかわからないといった顔でじっとオレを見ている。
その表情に罪の意識は全く感じられないし動揺もない。
そこでオレは悟った。
ビクトリアは何も知らずに、ルリオンに毒を盛ったのだと。
ジュリの件も、恐らくはノーラに任せきりだったのだ。
「5年前、お前が盛った毒で兄は死に、オレが獅子王を継いだ。ルリオンの妃2人は実家に返したが、お前はそうしなかった。どうしてか教えてやろう。それは、バートラムを捕らえるためのただの人質だったのだ」
「人質……それでは、私に何の感情もなかったと……」
「感情はあるさ!」
湿った牢内で、染みのある机に両手を繋がれ、ビクトリアはゆっくりと顔を上げた。
「私は……何も……知りません」
その目は怯えていた。
だが、怯えの中に、微かに希望の光が見える。
それが気になっていた。
「ノーラが聖女に毒矢を使った。だが、聖女は無事だ」
オレの言葉を聞いて、ビクトリアは一瞬顔色を変えた。
「無事!?……そ、それは良かったですね……」
「ああ、良かったよ。愛する妻を殺されては堪らないからな」
「妻…………」
そこでビクトリアの顔が引きつった。
「私も陛下の妃でございますが?」
「いいや?オレの妃ではない」
「は?……あの……」
「オレはルリオンではない。弟のレグルスだ。知らなかったとは驚きだ。ルリオンを殺したお前が」
暫く沈黙が続いた。
ビクトリアは、何のことかわからないといった顔でじっとオレを見ている。
その表情に罪の意識は全く感じられないし動揺もない。
そこでオレは悟った。
ビクトリアは何も知らずに、ルリオンに毒を盛ったのだと。
ジュリの件も、恐らくはノーラに任せきりだったのだ。
「5年前、お前が盛った毒で兄は死に、オレが獅子王を継いだ。ルリオンの妃2人は実家に返したが、お前はそうしなかった。どうしてか教えてやろう。それは、バートラムを捕らえるためのただの人質だったのだ」
「人質……それでは、私に何の感情もなかったと……」
「感情はあるさ!」