人生の続きを聖女として始めます
「会いたかったぞ!この日をどんなに待ったか!さぁ、どうされたい?あ、希望は聞けないんだった……死、一択だからな」
「くくく、そんなに私に会いたかったのですか?それは失礼しました。ずっと近くにいたのですがね?」
「そうだな。騙されたよ。でもまぁ……そのお陰……かどうかはわからないが、また妻と会えた」
その言葉にバートラムの顔が歪んだ。
ヤツは、オレの大切なものを奪ってやったと勝ち誇っていた。
だが、違うことを知った。
オレの顔を覆っていた絶望は、今、希望に変わっているからだ。
「妻……?あの子爵家の令嬢ですか?」
「そうだ。マデリン・ソーントン。彼女は帰ってきた」
「……貴方、頭は大丈夫ですか?」
バートラムはせせら笑った。
「いたって正常だ。お前はラシャークの予言を信じるか?」
「馬鹿馬鹿しい……聖女の話ですね」
「そうだ、確かに馬鹿馬鹿しい。オレもそう思っていた。だがな、予言の通り聖女は来た。国を救いに……いや、オレを救いに来たんだ」
「そんなお伽話、聞くだけ無駄です。私もそんなに暇ではないのでね。ビクトリアも救出しましたし、獅子王を殺せなかったのは残念ですが、またの機会に合間見えましょう」
「ここから逃げられるとでも思っているのか?地下通路は神殿側から近衛兵が入ってきているし、この入り口は通さんぞ?」
ザッとエルナダ勢が入り口を固めた。
それを見て、バートラムがふふんと笑う。
「そんなことは想定内です。逃走経路はまだ用意してあるんですよ?」
「なんだとっ………」
オレが慌てたのを見て、バートラムは勝ったと思ったらしい。
スタンフォード勢に足止めを指示すると、ビクトリアを捉えていた牢獄へと身を滑らせた。
「くくく、そんなに私に会いたかったのですか?それは失礼しました。ずっと近くにいたのですがね?」
「そうだな。騙されたよ。でもまぁ……そのお陰……かどうかはわからないが、また妻と会えた」
その言葉にバートラムの顔が歪んだ。
ヤツは、オレの大切なものを奪ってやったと勝ち誇っていた。
だが、違うことを知った。
オレの顔を覆っていた絶望は、今、希望に変わっているからだ。
「妻……?あの子爵家の令嬢ですか?」
「そうだ。マデリン・ソーントン。彼女は帰ってきた」
「……貴方、頭は大丈夫ですか?」
バートラムはせせら笑った。
「いたって正常だ。お前はラシャークの予言を信じるか?」
「馬鹿馬鹿しい……聖女の話ですね」
「そうだ、確かに馬鹿馬鹿しい。オレもそう思っていた。だがな、予言の通り聖女は来た。国を救いに……いや、オレを救いに来たんだ」
「そんなお伽話、聞くだけ無駄です。私もそんなに暇ではないのでね。ビクトリアも救出しましたし、獅子王を殺せなかったのは残念ですが、またの機会に合間見えましょう」
「ここから逃げられるとでも思っているのか?地下通路は神殿側から近衛兵が入ってきているし、この入り口は通さんぞ?」
ザッとエルナダ勢が入り口を固めた。
それを見て、バートラムがふふんと笑う。
「そんなことは想定内です。逃走経路はまだ用意してあるんですよ?」
「なんだとっ………」
オレが慌てたのを見て、バートラムは勝ったと思ったらしい。
スタンフォード勢に足止めを指示すると、ビクトリアを捉えていた牢獄へと身を滑らせた。