人生の続きを聖女として始めます
やがて準備は整った。
円形の大神殿は夥しい松明で煌々と照らされ、一直線の道が出来ている。
地下牢で追い詰められたバートラムが、第3のルートである大神殿地下を目指しやってくる可能性はかなり高い。
これは作戦会議で立証済みだ。
松明で道を作り、中庭に誘導するのが目的だったが、更にもう一つ、暗闇で待機する兵を隠すためでもある。
そして中庭には、大神殿の倍の松明が用意されていた。
それはバートラムの姿を、薄闇の中でもハッキリとわかるようにするための準備である。
「リブラ!準備出来た?」
レーヴェ殿下が弾むように駆けてきた。
その後ろからはエスコルピオ殿も顔を覗かせる。
いつもの癖で心臓がドキッとしたが、それも一瞬だった。
最近のエスコルピオ殿は、冷徹な鉄仮面の下から、ふわりと優しい笑みを浮かべるようになっていたのだ。
「はい!殿下や皆様のお陰で滞りなく。あとは……お任せ致しましょう。さぁ、賊から見えない所へ」
「うん!!」
レーヴェ殿下を促しながら、私は天を仰ぎ神に祈りを捧げた。
これもみな、神の奇跡。
ジュリ様を遣わして下さった神に感謝を!
そして……「良くやった、私!」と自画自賛もしておいた!
円形の大神殿は夥しい松明で煌々と照らされ、一直線の道が出来ている。
地下牢で追い詰められたバートラムが、第3のルートである大神殿地下を目指しやってくる可能性はかなり高い。
これは作戦会議で立証済みだ。
松明で道を作り、中庭に誘導するのが目的だったが、更にもう一つ、暗闇で待機する兵を隠すためでもある。
そして中庭には、大神殿の倍の松明が用意されていた。
それはバートラムの姿を、薄闇の中でもハッキリとわかるようにするための準備である。
「リブラ!準備出来た?」
レーヴェ殿下が弾むように駆けてきた。
その後ろからはエスコルピオ殿も顔を覗かせる。
いつもの癖で心臓がドキッとしたが、それも一瞬だった。
最近のエスコルピオ殿は、冷徹な鉄仮面の下から、ふわりと優しい笑みを浮かべるようになっていたのだ。
「はい!殿下や皆様のお陰で滞りなく。あとは……お任せ致しましょう。さぁ、賊から見えない所へ」
「うん!!」
レーヴェ殿下を促しながら、私は天を仰ぎ神に祈りを捧げた。
これもみな、神の奇跡。
ジュリ様を遣わして下さった神に感謝を!
そして……「良くやった、私!」と自画自賛もしておいた!