人生の続きを聖女として始めます
神殿を出て、広い中庭を抜けるとやがて三階建てのレトロなアパートのような建物が見えてきた。
石造りで簡素だけど、空気が澄んでいて心が和む、そんな建物だ。
「はい。着きました。ここが、私達の部屋のあるところ、神殿部寄宿舎ともいわれてます。さぁ、どうぞ!」
リブラは大きな木の扉を押した。
中は……外側と同じ様に質素で何の装飾品もない。
余計なものはいらない!という頑なな意志も感じるほどだ。
リブラの後を付いて行くと、一階の奥、一際大きい部屋に通された。
「お掛けになって!寛いでくださいね?」
被っていたローブを、邪魔そうに脱ぎながらリブラが笑う。
「はぁ……」
促されるままに椅子に座ると、すぐに飲み物が出された。
ヴィスがリブラの考えを先読みして、タイミング良く出してくれたのだ。
「早速ですが、ジュリ様。この国は破滅へと向かっております」
唐突にリブラが言った。
「い、いきなりですね。でも、そういう時にしか聖女は来ないんでしょう?」
予言では確かそうでしたよね?
「何でも良くご存じだ。そうなのです。私共は、この国に限界を感じ決死の百日祈願を行いました。この時を逃せばそのまま滅亡でしょうから……」
「一体何が起こってるんですか?」
リブラは一瞬いい淀み、それからゆっくり話始めた。
石造りで簡素だけど、空気が澄んでいて心が和む、そんな建物だ。
「はい。着きました。ここが、私達の部屋のあるところ、神殿部寄宿舎ともいわれてます。さぁ、どうぞ!」
リブラは大きな木の扉を押した。
中は……外側と同じ様に質素で何の装飾品もない。
余計なものはいらない!という頑なな意志も感じるほどだ。
リブラの後を付いて行くと、一階の奥、一際大きい部屋に通された。
「お掛けになって!寛いでくださいね?」
被っていたローブを、邪魔そうに脱ぎながらリブラが笑う。
「はぁ……」
促されるままに椅子に座ると、すぐに飲み物が出された。
ヴィスがリブラの考えを先読みして、タイミング良く出してくれたのだ。
「早速ですが、ジュリ様。この国は破滅へと向かっております」
唐突にリブラが言った。
「い、いきなりですね。でも、そういう時にしか聖女は来ないんでしょう?」
予言では確かそうでしたよね?
「何でも良くご存じだ。そうなのです。私共は、この国に限界を感じ決死の百日祈願を行いました。この時を逃せばそのまま滅亡でしょうから……」
「一体何が起こってるんですか?」
リブラは一瞬いい淀み、それからゆっくり話始めた。