人生の続きを聖女として始めます
「……バートラム・スタンフォード、絞首刑を言い渡す」
首に縄をかけられたバートラムは、その瞬間狂ったように叫んだ。
「ふはははは!!民よ!お前達は騙されているぞ!獅子王はルリオンではない!!偽物だ!」
静かな広場に不気味に響き渡るバートラムの声は、民のひそひそ話さえも止めさせた。
だが、そのすぐあと始まった密やかな呟きは前よりも大きいものになった。
「偽物?まさか?」
「そんなはずないだろう?そっくりだぞ?」
「でも、人が変わったようだという話もあったし……」
民が口々に噂する。
それを聞いて、オレが言葉を発しようとするのを、バロンスが止めた。
「陛下、お任せを……」
「いや、しかし……」
バロンスはスッと前に歩み出て、良く通る声で民へと語りかけた。
「皆のもの。確かにこの方はルリオン陛下ではない」
民が俄にざわつき始めた。
元大神官、現国防大臣が認めたのだ。
驚くのは当たり前だろう。
「静かに……ルリオン陛下はこのビクトリア・スタンフォードによって暗殺されたのだ」
今度は民の目がビクトリアに向けられた。
ビクトリアはぴくっと眉を動かしたが、何も言わなかった。
「これは皆は知らぬことだが、ルリオン様には双子の弟君がおられた。その方がこのレグルス様。今からルリオン陛下に代わってエルナダの獅子王を名乗られる」
黙って聞いていたオレは、その言葉が少しおかしいことに気がついた。
だが、変な顔をしたのはオレとバートラムだけで他はすました顔をしている。
首に縄をかけられたバートラムは、その瞬間狂ったように叫んだ。
「ふはははは!!民よ!お前達は騙されているぞ!獅子王はルリオンではない!!偽物だ!」
静かな広場に不気味に響き渡るバートラムの声は、民のひそひそ話さえも止めさせた。
だが、そのすぐあと始まった密やかな呟きは前よりも大きいものになった。
「偽物?まさか?」
「そんなはずないだろう?そっくりだぞ?」
「でも、人が変わったようだという話もあったし……」
民が口々に噂する。
それを聞いて、オレが言葉を発しようとするのを、バロンスが止めた。
「陛下、お任せを……」
「いや、しかし……」
バロンスはスッと前に歩み出て、良く通る声で民へと語りかけた。
「皆のもの。確かにこの方はルリオン陛下ではない」
民が俄にざわつき始めた。
元大神官、現国防大臣が認めたのだ。
驚くのは当たり前だろう。
「静かに……ルリオン陛下はこのビクトリア・スタンフォードによって暗殺されたのだ」
今度は民の目がビクトリアに向けられた。
ビクトリアはぴくっと眉を動かしたが、何も言わなかった。
「これは皆は知らぬことだが、ルリオン様には双子の弟君がおられた。その方がこのレグルス様。今からルリオン陛下に代わってエルナダの獅子王を名乗られる」
黙って聞いていたオレは、その言葉が少しおかしいことに気がついた。
だが、変な顔をしたのはオレとバートラムだけで他はすました顔をしている。