人生の続きを聖女として始めます
そして、改めてお墓に向き合うと、レーヴェがボソリと言った。
「なんだか不思議です。僕にはお母様が二人いるんですね……」
「そうだな。だが、どちらも同じだよ。お前もジュリとマデリン、比べられないくらい大好きだろう?」
レグルスがレーヴェを覗き込みながら言うと、
「はい!でもそれは父上様だってそうでしょう?」
似ている小さな顔がすまして返す。
こうしてみると、遺伝ってすごいなと思う。
燃えるように赤い髪、理知的な金色の瞳。
レーヴェは本当にレグルスと良く似ている。
心の中でクスリと笑うと、レグルスが不意にこちらを見た。
「……ああ、そうだ!オレはジュリが大好きだよ。出会ってから、ずっと……死んでからも永遠に。大切な人だ。だから、これからはオレ達がジュリを守らないとな?」
「勿論お任せ下さい!」
「僕も頑張りますっ!!」
レグルスとエスコルピオとレーヴェ。
3人は言葉を失くした私をじっと見た。
何?何をご所望??
私に何を言えっていうの?
目を泳がせた私の顔をレグルスが大きな両手でグッと捉えた。
「オレの……オレ達の聖女。さぁ、言ってくれ。エルナダ王国獅子王レグルスの妻になると」
それはあの特別室で見た、少し切ないレグルスの瞳じゃなかった。
とても強く自信に溢れ、何者をも打ち倒す獅子のような瞳の中には、絶対的な愛がある。
昔も今も愛の重さはきっと変わらない。
だけど、愛の形は変わる。
レグルスはいろんな人の愛を知った。
ルリオンやバロンス。
ガブリエラやロシュやドレイクだって。
みんなの愛や思いを知って、名を消された王子は気高く慈悲深い王になるんだ。
私はレグルスの手に自分の手を添え、はっきりと言った。
「はい!この人生の続きをあなたの聖女として始めます!今度は絶対離れないから……」
ーーーFin.
「なんだか不思議です。僕にはお母様が二人いるんですね……」
「そうだな。だが、どちらも同じだよ。お前もジュリとマデリン、比べられないくらい大好きだろう?」
レグルスがレーヴェを覗き込みながら言うと、
「はい!でもそれは父上様だってそうでしょう?」
似ている小さな顔がすまして返す。
こうしてみると、遺伝ってすごいなと思う。
燃えるように赤い髪、理知的な金色の瞳。
レーヴェは本当にレグルスと良く似ている。
心の中でクスリと笑うと、レグルスが不意にこちらを見た。
「……ああ、そうだ!オレはジュリが大好きだよ。出会ってから、ずっと……死んでからも永遠に。大切な人だ。だから、これからはオレ達がジュリを守らないとな?」
「勿論お任せ下さい!」
「僕も頑張りますっ!!」
レグルスとエスコルピオとレーヴェ。
3人は言葉を失くした私をじっと見た。
何?何をご所望??
私に何を言えっていうの?
目を泳がせた私の顔をレグルスが大きな両手でグッと捉えた。
「オレの……オレ達の聖女。さぁ、言ってくれ。エルナダ王国獅子王レグルスの妻になると」
それはあの特別室で見た、少し切ないレグルスの瞳じゃなかった。
とても強く自信に溢れ、何者をも打ち倒す獅子のような瞳の中には、絶対的な愛がある。
昔も今も愛の重さはきっと変わらない。
だけど、愛の形は変わる。
レグルスはいろんな人の愛を知った。
ルリオンやバロンス。
ガブリエラやロシュやドレイクだって。
みんなの愛や思いを知って、名を消された王子は気高く慈悲深い王になるんだ。
私はレグルスの手に自分の手を添え、はっきりと言った。
「はい!この人生の続きをあなたの聖女として始めます!今度は絶対離れないから……」
ーーーFin.