人生の続きを聖女として始めます
「どうしろと……って。妃に迎えなければまずいでしょうね?」
「まずいのか?」
「当たり前です。初代獅子王の頃からの約束事ですからね。それに、この件で神殿部の心証を悪くすべきではないと思いますよ。バートラムを発見出来ていない今、余計な反感を買ってもいいことはないかと……」
「バカらしい……最終的に世界を丸ごと滅ぼすのに反感も何もないだろう?」
ロシュは、やれやれと言うように肩を竦めた。
ロシュ・ブラッケン将軍。
彼は元はラ・ロイエに投獄されていた囚人で、5年前の恩赦で将軍に取り立てた男だ。
当時ラ・ロイエに収監されていた政治犯全てに恩赦を与え、望む者には仕事を、好きに生きたいものはしたいようにしろと、布令をだした。
しかし、結局彼らは全員オレの元で働いている。
個々の能力を生かし、ある者は他国へ情報員として入り込み、ある者は兵士として。
ロシュや参謀のドレイクなどは、側近として戦ってくれている。
「獅子王陛下。俺達はずっとバートラムを追いかけて戦ってきた。だが、ヤツを捕らえ断罪した後は、本当にそれでいいのか?例えば、レーヴェ殿下のこととか……」
「レーヴェか……」
「ああ。世界を滅ぼしたあとで殿下に残るものがあるのどうかを、さ」
「まずいのか?」
「当たり前です。初代獅子王の頃からの約束事ですからね。それに、この件で神殿部の心証を悪くすべきではないと思いますよ。バートラムを発見出来ていない今、余計な反感を買ってもいいことはないかと……」
「バカらしい……最終的に世界を丸ごと滅ぼすのに反感も何もないだろう?」
ロシュは、やれやれと言うように肩を竦めた。
ロシュ・ブラッケン将軍。
彼は元はラ・ロイエに投獄されていた囚人で、5年前の恩赦で将軍に取り立てた男だ。
当時ラ・ロイエに収監されていた政治犯全てに恩赦を与え、望む者には仕事を、好きに生きたいものはしたいようにしろと、布令をだした。
しかし、結局彼らは全員オレの元で働いている。
個々の能力を生かし、ある者は他国へ情報員として入り込み、ある者は兵士として。
ロシュや参謀のドレイクなどは、側近として戦ってくれている。
「獅子王陛下。俺達はずっとバートラムを追いかけて戦ってきた。だが、ヤツを捕らえ断罪した後は、本当にそれでいいのか?例えば、レーヴェ殿下のこととか……」
「レーヴェか……」
「ああ。世界を滅ぼしたあとで殿下に残るものがあるのどうかを、さ」