人生の続きを聖女として始めます
殺気に押され一歩下がると、足が鏡台にぶつかった。
彼は私を殺す気でいる!?
一体どうして!?
気に入られてないのはわかっていたけど、それで殺すなんて!?
とりあえず出口を確認して、走って逃げるルートを想像した。
でも、どんなに頑張っても生存ルートは想像出来ない。
エスコルピオとの距離およそ3メートル。
どこに走って逃げても無駄だし、ほんの一秒で殺される未来しかない。
こんな場面の割に結構冷静でいる私は、逃げる選択肢は捨て、対話を選んだ。
「エスコルピオ。私を殺す気?どうしてかを教えてよ!!レーヴェのこと?私が気に入らなかった?」
「…………………………」
彼は歩幅をさっきより狭めて近付いた。
「……あなたがレーヴェを守っていてくれること、私頼もしく思っていたの……同士だと思ってたのに……」
「…………………………」
「………わかった。私を殺すならそれでもいい。でも一つ約束して。何があっても、レーヴェを守って!私の代わりにレーヴェを……」
祈るように叫ぶと、無言で歩を進めていたエスコルピオの殺気が何故か薄らいでゆく。
更に無表情の鉄仮面に、見えるはずのない戸惑いが浮かんでいる気もして、私は息を飲んだ。
彼は私を殺す気でいる!?
一体どうして!?
気に入られてないのはわかっていたけど、それで殺すなんて!?
とりあえず出口を確認して、走って逃げるルートを想像した。
でも、どんなに頑張っても生存ルートは想像出来ない。
エスコルピオとの距離およそ3メートル。
どこに走って逃げても無駄だし、ほんの一秒で殺される未来しかない。
こんな場面の割に結構冷静でいる私は、逃げる選択肢は捨て、対話を選んだ。
「エスコルピオ。私を殺す気?どうしてかを教えてよ!!レーヴェのこと?私が気に入らなかった?」
「…………………………」
彼は歩幅をさっきより狭めて近付いた。
「……あなたがレーヴェを守っていてくれること、私頼もしく思っていたの……同士だと思ってたのに……」
「…………………………」
「………わかった。私を殺すならそれでもいい。でも一つ約束して。何があっても、レーヴェを守って!私の代わりにレーヴェを……」
祈るように叫ぶと、無言で歩を進めていたエスコルピオの殺気が何故か薄らいでゆく。
更に無表情の鉄仮面に、見えるはずのない戸惑いが浮かんでいる気もして、私は息を飲んだ。