人生の続きを聖女として始めます
あまりにもありえない話に、私は否定的な意見を出した。
だが?……と、ふと考えてみる。
まず、猜疑心が強く人に懐かない殿下が姿を見る前から興味を示し、一目で懐き慕ったこと。
そして、エスコルピオが何らかの事実を知って聖女を守るべきものと認定したこと。
最後に思ったのは、この聖女召喚自体が、神の奇跡そのものであると言うことだ。
そして、私は昔の友、元大神官バロンスの言葉を思い出した。
『真に病めるもの、救いを求める者には、それを癒すことが出来る者を神が遣わすのだよ。それは俗に言う、奇跡というやつさ』
奇跡……奇跡か。
だとすれば、獅子王を救えるのは、ジュリ様しかいないな。
「ガブリエラ様、私達は……」
サウザー卿は、さっきの否定的な言葉への回答をするべく前のめりになった。
ロシュも同じ様に私を見ている。
「サウザー卿、ロシュ坊や。奇跡を信じるならば、その後押しを私達がしなくてはなるまい?どうやら、獅子王も聖女もかなり鈍感な人間のようだからな」
「ガブリエラ様!」
「ガブリエラ!ありがとな!」
そう言って、強面の軍人2人は綻ぶ笑顔を見せた。
だが?……と、ふと考えてみる。
まず、猜疑心が強く人に懐かない殿下が姿を見る前から興味を示し、一目で懐き慕ったこと。
そして、エスコルピオが何らかの事実を知って聖女を守るべきものと認定したこと。
最後に思ったのは、この聖女召喚自体が、神の奇跡そのものであると言うことだ。
そして、私は昔の友、元大神官バロンスの言葉を思い出した。
『真に病めるもの、救いを求める者には、それを癒すことが出来る者を神が遣わすのだよ。それは俗に言う、奇跡というやつさ』
奇跡……奇跡か。
だとすれば、獅子王を救えるのは、ジュリ様しかいないな。
「ガブリエラ様、私達は……」
サウザー卿は、さっきの否定的な言葉への回答をするべく前のめりになった。
ロシュも同じ様に私を見ている。
「サウザー卿、ロシュ坊や。奇跡を信じるならば、その後押しを私達がしなくてはなるまい?どうやら、獅子王も聖女もかなり鈍感な人間のようだからな」
「ガブリエラ様!」
「ガブリエラ!ありがとな!」
そう言って、強面の軍人2人は綻ぶ笑顔を見せた。