人生の続きを聖女として始めます
「ああ。今朝がたチェスでお手合わせをしましてね?危うく負けそうになったのですよ」
「だな!ジュリ様スゴかったぜ?」
ロシュが自分のことのように言うと、ガブリエラもそれに乗っかり、
「ほほう!ジュリ様がチェスもおやりになるとは!私など、サウザー卿にやられてばかりですがね。まぁ、陛下ほど負けてはいませんが……」
と、チラッと獅子王を見た。
「うるさい。そんなに負けてないぞ……よし、聖女。一つオレと勝負をしよう」
「……は?」
私は首を傾げて獅子王を見た。
彼は不敵な笑みを浮かべ、勝ち誇ったように言った。
「おまえが勝てば一つだけ言うことを聞いてやる。だが負ければ、早々にエルナダを出て行け」
「陛下!?」
ガブリエラはすっとんきょうな声で叫んだ。
彼女にとっては驚くようなことだったんだろうけど、私は予想通りの展開に笑いが込み上げそうだった。
どうしても聖女が邪魔な獅子王は、どんな手を使っても私を排除したいのだろう。
だけど、こっちにはこっちの事情がある。
レーヴェと引き離されるわけにはいかないのだ。
「構いませんよ?」
「ジュリ様!?そんな約束を……いくら陛下が弱いからって……」
ガブリエラは軽く獅子王をディスる。
そんな彼女の耳元にそっと口を寄せ、私は小声でこう囁いた。
「だな!ジュリ様スゴかったぜ?」
ロシュが自分のことのように言うと、ガブリエラもそれに乗っかり、
「ほほう!ジュリ様がチェスもおやりになるとは!私など、サウザー卿にやられてばかりですがね。まぁ、陛下ほど負けてはいませんが……」
と、チラッと獅子王を見た。
「うるさい。そんなに負けてないぞ……よし、聖女。一つオレと勝負をしよう」
「……は?」
私は首を傾げて獅子王を見た。
彼は不敵な笑みを浮かべ、勝ち誇ったように言った。
「おまえが勝てば一つだけ言うことを聞いてやる。だが負ければ、早々にエルナダを出て行け」
「陛下!?」
ガブリエラはすっとんきょうな声で叫んだ。
彼女にとっては驚くようなことだったんだろうけど、私は予想通りの展開に笑いが込み上げそうだった。
どうしても聖女が邪魔な獅子王は、どんな手を使っても私を排除したいのだろう。
だけど、こっちにはこっちの事情がある。
レーヴェと引き離されるわけにはいかないのだ。
「構いませんよ?」
「ジュリ様!?そんな約束を……いくら陛下が弱いからって……」
ガブリエラは軽く獅子王をディスる。
そんな彼女の耳元にそっと口を寄せ、私は小声でこう囁いた。