人生の続きを聖女として始めます
「ありえない……」
そう言って獅子王は静かに黒のキングを倒し投了した。
ありえない……じゃなくて「負けました」でしょう?
全く負けず嫌いにも困ったものよね。
獅子王は、椅子に深く腰掛け、何かを考えるように暫く茫然としていた。
そして、ハッと何かに気付くとキョロキョロしながら私に言った。
「な、なんで誰もいないんだ!?」
「へ?……あ、ほんと……」
集中し過ぎて気付かなかったのだろうか?執務室にはロシュやドレイク、ガブリエラの姿がない。
狐につままれたような出来事に、獅子王と私は思わず顔を合わせて笑い合った。
「……見事だった……さぁ、望みを言え」
一頻り笑うと、獅子王は静かに言った。
「あ……はい……では。レーヴェとずっと一緒にいることを許して下さい」
「………………え?」
獅子王は突然こちらに近づいて凝視した。
この近さで、ガン見は止めて欲しい。
ただでさえ、レグルスそっくりな顔に翻弄されているのにあんまり見られると息が止まりそう。
「は、え?あの聞こえませんでした、か?」
「いや、聞こえている……レーヴェとずっと共と?」
獅子王は囁くように確認した。
もうやだ……声までそっくりなんて反則よ。
「はい……」
「あ……それは、オレの妃になりたいということでは……?」
そう言って獅子王は静かに黒のキングを倒し投了した。
ありえない……じゃなくて「負けました」でしょう?
全く負けず嫌いにも困ったものよね。
獅子王は、椅子に深く腰掛け、何かを考えるように暫く茫然としていた。
そして、ハッと何かに気付くとキョロキョロしながら私に言った。
「な、なんで誰もいないんだ!?」
「へ?……あ、ほんと……」
集中し過ぎて気付かなかったのだろうか?執務室にはロシュやドレイク、ガブリエラの姿がない。
狐につままれたような出来事に、獅子王と私は思わず顔を合わせて笑い合った。
「……見事だった……さぁ、望みを言え」
一頻り笑うと、獅子王は静かに言った。
「あ……はい……では。レーヴェとずっと一緒にいることを許して下さい」
「………………え?」
獅子王は突然こちらに近づいて凝視した。
この近さで、ガン見は止めて欲しい。
ただでさえ、レグルスそっくりな顔に翻弄されているのにあんまり見られると息が止まりそう。
「は、え?あの聞こえませんでした、か?」
「いや、聞こえている……レーヴェとずっと共と?」
獅子王は囁くように確認した。
もうやだ……声までそっくりなんて反則よ。
「はい……」
「あ……それは、オレの妃になりたいということでは……?」