ポルターガイスト~封じられた扉~
しかし、話を聞いた家政婦さんは更に蒼白顔になり、裏庭へと走った。


井戸を覗き込んで懸命に声をかけているけれど、中から返事はなかった。


きっと井戸の中ですねているんだ。


あたしはそう思ったけれど、数十分後には近所の大人たちが集まって来て井戸の中を捜索していた。


ロープで井戸の底へ下りていた父親が大きな悲鳴を上げるのが聞こえて来た。


父親の、あんな声を聞いたのは初めての経験だった。
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