ポルターガイスト~封じられた扉~
洋司が言うには、あたしの体に一緒になって入っているらしい。


1つの体に2つの魂。


こんな奇妙な出来事があるのだと、心底驚いた。


だけど、それからのあたしは寂しくなかった。


いつもで洋司と一緒にいられるのだから、部屋に閉じこもっていたってどうってことはなかったのだ。


他人から見れば1人でお人形遊びをしている子供だけれど、頭の中では常に洋司と会話をしていた。


『お姉ちゃんとお人形遊び、やっとできたね!』


「そうだね。ずっと一緒にしたかったんだもんね」


あたしは2体のお人形を操って遊ぶ。


時々大きな声で笑うと、家政婦さんが驚いたように飛んできた。


そして青ざめた顔であたしを見つめるのだ。


「どうして、1人で笑っているんですか?」と……。


家政婦さんには洋司の声が聞こえないのだから、仕方なかった。
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