ポルターガイスト~封じられた扉~
学校へ赴任してきたばかりで変人扱いされるのは、先生も嫌だったのだろう。
それ以降、先生は壁のシミのことも、ドアを見たことも、自分の心の奥深くにしまい込んでしまったようだ。
生徒に話したのはこれが初めてだったみたいだ。
「この学校を建てた人物なら、亜香里ちゃんの部屋が残されたままなのかどうか知ってるはずだ」
見取り図へ視線を向けて紀人が言った。
「確かにそうだね」
愛奈が頷く。
「それなら創設者の桜さんに話をきけばいいけど、でも……」
先生は途中で口ごもって言葉を止めてしまった。
なにか考えている様子だ。
「桜さんは今どこにいるんですか?」
そう聞くと先生は「老人ホームよ」と、答えたのだった。
それ以降、先生は壁のシミのことも、ドアを見たことも、自分の心の奥深くにしまい込んでしまったようだ。
生徒に話したのはこれが初めてだったみたいだ。
「この学校を建てた人物なら、亜香里ちゃんの部屋が残されたままなのかどうか知ってるはずだ」
見取り図へ視線を向けて紀人が言った。
「確かにそうだね」
愛奈が頷く。
「それなら創設者の桜さんに話をきけばいいけど、でも……」
先生は途中で口ごもって言葉を止めてしまった。
なにか考えている様子だ。
「桜さんは今どこにいるんですか?」
そう聞くと先生は「老人ホームよ」と、答えたのだった。