ポルターガイスト~封じられた扉~
その瞬間、思わず悲鳴をあげそうになって手を口でふさいでいた。


「これって……」


10歳くらいの少女の顔をよく確認してみると、あの部屋にいた子とそっくりなのだ。


「これってただの偶然だよね? 他人の空似ってやつ? じゃないと説明つかないもんね」


自分へ向けて早口に言う。


心臓が早鐘を打っていて、汗が背中を流れて行った。


画面上の写真は所々茶色く変色していて、最近撮影したものには見えなかった。


だけど、写真の中の少女と今日見た少女は同年代くらいに見えるのだ。


もしこれがあの少女の写真だとすれば、少女は年を取っていないことになる。


それとも、もっと別ななにかがあるのか……。


考えた瞬間全身に鳥肌が立ち、思考回路が停止してしまった。


ダメだ。


1人で考えていたら恐怖で頭の中が真っ白になってしまう。


あたしはベッドに上に座り、スマホを操作して6人のメッセージグループを開いた。


あたしたち6人は中学からの知り合いだから、元々グループを作っていたのだ。
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