ポルターガイスト~封じられた扉~
でも……。


あたしはグッとスマホを握りしめた。


あの部屋がなんなのか。


あの子が誰なのか。


なぜあの部屋にいるのか。


気になった。


《純奈:あたしも、少しだけ一緒に調べたい》


《広貴:危険かもしれないぞ?》


《純奈:わかってるよ。でも、気になる》


《元浩:大丈夫。きっと純奈のことは広貴が全力で守るから》


元浩からのメッセージに思わず顔が熱くなり、両手で自分の頬を覆った。


「こんな時になに言ってんのよ」


ひとりブツブツ文句を言いながらも、自然と頬が緩んでしまう。


《広貴:明日の放課後、パソコンを借りて調べてみよう》


借りると言うことは学校のパソコンを使うつもりかもしれない。


大勢でパソコンを使うなら、誰かの家に行くよりもそっちの方がよさそうだ。


《純奈:わかった!》


そう返信すると、途端に緊張がほぐれて全身の力が抜けていく。

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