ポルターガイスト~封じられた扉~
今日は女子3人でクッキーを作って、男子たちにプレゼントしようと計画していたのだ。


クッキー作りの現場に男子たちが乱入してくる予定ではなかった。


「愛奈ってクッキー作りとかするんだ?」


「う、うん……」


紀人に質問されて愛奈もタジタジだ。


クッキー作りと言ってもミックス粉を利用するから簡単なのだけれど、男子たちはその差がわかっていないみたいだ。


「今日は料理部が休みのはずなのに電気がついてるから、気になってドアを開けてみたら3人がいたんだ」


愛奈の質問に答えたのは広貴だった。


「そ、そうだったんだ」


あたしはまともに広貴の顔を見ることもできない。


他の2人だって、好きな人を前に緊張しているのがわかった。
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