私が王子の彼女役? (365枚のラブレター もう1つの恋)
今思えば
ずっと高校でも独りぼっちだった
私の隣にいてくれた大切な親友
クララは私のことを
頼りがいがあるお姉さんみたいな存在って
思ってくれていたみたいだけど
クララがいなくなるかもってわかって
初めて気がついた
『クララが私を
助けてくれていたんだ』って
独りぼっちだった私に
楽しい日々を紡いでくれていたのは
間違いなくクララだったんだって
だから私は
どうしてもクララに謝りたいんだ
だから毎日
学校が終わると魔法界に通っている
『クララを
もとの世界に戻してくださいっ』って
国王様にお願いするために
でもこの11か月
魔法界の国王様はおろか
城の関係者にすら会えていない
最初の1か月くらいは
門の前で泣き叫んでいたけど
今はもう
門の前でしゃがんで国王様が来るのを待つ日々
魔法界にいる時間は
無力な自分を思い知らされる時間だ
今では
『クララの代わりに
私が消えれば良かったのに』と
思えてしまう
でも今日
エイトが約束してくれた
クララが戻るように協力するって!
クララが帰ってくるように
エイトの彼女役をしっかりこなして
約束通り
エイトを好きにならないように
気を付けなくちゃな……