篠田くんの取扱説明書
「興味もたれなくていいです。
頼んでないですし」
「うわ、クソ生意気」
クソ生意気!?
生意気だけならまだしも、クソって言った!!
蜂谷くんはとても性格が悪そうだ。
「まぁいいや。
1つ、ここにいる桃奈ちゃんに頼みたいことがあってさ」
そこでこの性悪男はニヤッと意地悪な笑みを浮かべた。
「この説明書、嘘じゃないってこと証明してよ」
「………は?」
蜂谷くんの言ってる意味がわからず、頭の上に『?』を飛ばしていると
はぁーーと蜂谷くんが大きく息を吐いた。
「顔も悪けりゃ頭も悪いわけ?」
クソ失礼だな。
「仁の取扱説明書。
試してよ」
「試すって…
怪我人出るって、言ってましたよね?
私に怪我させるってことですか?」
「いやいや。そこは桃奈ちゃんがちゃんと逃げてよ。
検証ってことでさ、ね?お願い!」