篠田くんの取扱説明書



「……なにそれ、仮装?」



「先輩が選んでくれて…
今日一日はこれで過ごそうかと…」




もう一度フードを被りなおして、苦笑いすると。




「ふーん。



……ま、似合ってんじゃねーの」




篠田くんがぶっきらぼうにそう言った。



……今のは…



褒めてくれたのかな?



この格好で校内をまわるのは恥ずかしいって思ってたけど



ちょっと、これを着てるのも悪くないって思ってしまった。



って、その前に篠田くんに言うことがあったんだった…!




「し、篠田くん…あの…
体調の方は…大丈夫でしょうか…」



「は?体調?」




風邪やら腹壊しやら…多大なるご迷惑をおかけしたから…



私のこと、嫌いになっちゃったかな…?





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