篠田くんの取扱説明書
「大雅くん」
「今度くだらねーこと言ったらぶっ飛ばす」
「うん。
俺、やっぱり久我に会いたい。
久我と、話がしたい」
会って
お礼がしたい。
……謝りたい。
たくさん、たくさん、謝る。
それで…
自分の気持ちを、ちゃんと伝えたい。
「だったら、ずっと傍にいてやれよ」
「うん」
「……必ず、守ってやれ」
大雅くんは、まるで祈るように、
何もついてない耳たぶを擦りながら、小さく呟いた。