篠田くんの取扱説明書
はぁー…と息を整えて、また読んでみる。
最後まで読んでも、原因とかは書いていなかった。
…一体なにがあったんだろう?
教室に行くと、
「桃ぉーーーー!!!」
秋穂がいきなり抱きついてきた。
「あ…秋穂、おはよう」
「おはよう!!
ずっと心配してた…」
元気に挨拶は返してくれて、またぎゅっと強く抱きしめる。
そんなに心配かけちゃってたのかな…。
「ごめんね秋穂。
風邪をひいちゃって…。
まだちょっと喉痛いけど、大丈夫だから」
秋穂の背中をさすっていると
後ろに誰かが立つ気配がした。