篠田くんの取扱説明書
……いや、だったら誰だっていうんだ。
百華だけが、近づいても殴られたりしないやつなのに…
他に誰がそんなこと出来る?
やっぱり、百華なんだろうか…。
「大雅くん、もういい?
百華のこと悪く言われるの、いい気しないから」
「……わかったよ」
少し怒った様子の仁が、前を歩く。
俺も、少しイライラしながら、
耳についたピアスを触った。
守ってくれたのが、百華なんて…
俺は信じない。