溺愛アフロディーテ 地中海の風に抱かれて
オススメ作品掲載のご挨拶 あとがきにかえて
このたび拙作『溺愛アフロディーテ 地中海の風に抱かれて』がベリーズカフェ編集部オススメ作品に取り上げていただけることとなりました。
編集部の皆様、読者の皆様に厚く御礼申し上げます。
この機会に、作品についていくつか記しておきたいと思います。
前作『流転王女と放浪皇子 聖女エミリアの物語』がファンタジー小説大賞において特別賞をいただいたのが2019年9月末で、この作品は、その直後から急に思い立って書き始めたものです。
構想から完成まで約一ヶ月で15万字というペースはこれまでに経験したことのないスピードでしたが、書いていて苦しいことはほとんどなく、一番楽しかった作品でした。
しかし、一つ、大きな壁に突き当たりました。
作者(犬上義彦)は男ですが、「女もすなる溺愛といふものを、男もしてみむとてするなり」というわけで、『溺愛』をテーマに甘々な作品に取り組んでみたつもりなのですが、お読みくださった皆様には申し訳ないことに、実験は見事に失敗いたしました。
前作でも編集部の方々に指摘されたことですが、どうもいつもレーベルカラーやテーマに沿わない作品ばかり投稿していて申し訳ございません。
「どこが溺愛じゃ、コラ!」
「最後にちょっとだけとってつけたように溺愛をねじ込んでごまかすつもりかい!」
まあ、その通りでございます。
なにしろノープランで美咲、ミケーレ、ケンスケの三角関係の話として書き始めたのがこんな話になってしまったわけですから、作者にも訳がわかりません。
途中からいきなりエマヌエラお母さんが悪役として登場したにもかかわらず、最後に変な俳句までひねり出して、一番驚いているのが作者です。
この作品のPVなんですが、ちょっと変わったグラフになっています。
最初の数ページでガクッと半分以下に落ちるのは、いつものことなのでまあしょうがないんですが、その後はほぼ一定に推移して、第五章でなぜか急に二倍のPVに跳ね上がるんですね。
そして、最終章はさらに三倍と、みごとに階段状のグラフになっているんです。
第五章と最終章が読者の皆様の心を捉えたのかはわかりかねますが、作者としてはちょっとうれしい気持ちです。
前作の後書きにも記しましたが、旅が好きです。
イギリスやドイツにサッカーを見に行ったことがあります。
香川選手や長谷部選手などが移籍した頃で、ビールで顔を赤くした現地の人たちに囲まれて「カーガーワシンジー」と一緒に合唱させられたり、最前列の席で試合中に選手とのやりとりを楽しんだり、小説の中にうまく活かせたかどうかはわかりませんが、ヨーロッパのサッカー文化の奥深さを経験することができました。
イタリアには二度、カプリとアマルフィに行きました。
イタリアでは、二度ともストライキに巻き込まれて散々な思いをしました。
添乗員さんのいる団体ツアーではなく、完全に個人手配の旅行でしたので、飛行機の振り替えを手配したり、予定外の滞在延長でホテルを探して歩いたり、全部自分でやらなければなりませんでした。
当時は異国で心細い思いをしていたわけですが、不思議なもので、今となってはどれもみないい思い出話なんですね。
二カ所しか行ったことはありませんが、イタリアはいいところです。
何気ない路地裏に入り込んでふと振り向いたときに、なんともいえない色気を感じる風景に出会える国はなかなか他にはないんじゃないでしょうか。
フランスのおしゃれさとはまた違います。
都会も自然もすべてが官能的な場所です。
食べ物はおいしいし、エスプレッソは安くてうまい。
ピスタチオのジェラートはお店ごとに個性があって一日に何軒も食べ歩いたものです。
ああ、またイタリアに行きたくなってきちゃいましたねえ。
だいぶ前に、『秋田県に店舗のないイタリアン・ファミレス・チェーン』でピスタチオのジェラートを出してたんですけど、なくなって久しいんですよね。復活しないかなあ。
でもまあ、ピスタチオのジェラートはなくても、今頃きっとサクラちゃんとティラミスを食べに行ったミケーレが名物の『間違い探し』に頭を抱えているかもしれませんね。
お近くのお店にお立ち寄りの際に、彼らのことを思い出していただければ幸いでございます。
最後になりましたが、連載時から本棚登録をしてくださった方々、感想をお寄せくださった方々、大変励みになっております。
ありがとうございました。
編集部の皆様、読者の皆様に厚く御礼申し上げます。
この機会に、作品についていくつか記しておきたいと思います。
前作『流転王女と放浪皇子 聖女エミリアの物語』がファンタジー小説大賞において特別賞をいただいたのが2019年9月末で、この作品は、その直後から急に思い立って書き始めたものです。
構想から完成まで約一ヶ月で15万字というペースはこれまでに経験したことのないスピードでしたが、書いていて苦しいことはほとんどなく、一番楽しかった作品でした。
しかし、一つ、大きな壁に突き当たりました。
作者(犬上義彦)は男ですが、「女もすなる溺愛といふものを、男もしてみむとてするなり」というわけで、『溺愛』をテーマに甘々な作品に取り組んでみたつもりなのですが、お読みくださった皆様には申し訳ないことに、実験は見事に失敗いたしました。
前作でも編集部の方々に指摘されたことですが、どうもいつもレーベルカラーやテーマに沿わない作品ばかり投稿していて申し訳ございません。
「どこが溺愛じゃ、コラ!」
「最後にちょっとだけとってつけたように溺愛をねじ込んでごまかすつもりかい!」
まあ、その通りでございます。
なにしろノープランで美咲、ミケーレ、ケンスケの三角関係の話として書き始めたのがこんな話になってしまったわけですから、作者にも訳がわかりません。
途中からいきなりエマヌエラお母さんが悪役として登場したにもかかわらず、最後に変な俳句までひねり出して、一番驚いているのが作者です。
この作品のPVなんですが、ちょっと変わったグラフになっています。
最初の数ページでガクッと半分以下に落ちるのは、いつものことなのでまあしょうがないんですが、その後はほぼ一定に推移して、第五章でなぜか急に二倍のPVに跳ね上がるんですね。
そして、最終章はさらに三倍と、みごとに階段状のグラフになっているんです。
第五章と最終章が読者の皆様の心を捉えたのかはわかりかねますが、作者としてはちょっとうれしい気持ちです。
前作の後書きにも記しましたが、旅が好きです。
イギリスやドイツにサッカーを見に行ったことがあります。
香川選手や長谷部選手などが移籍した頃で、ビールで顔を赤くした現地の人たちに囲まれて「カーガーワシンジー」と一緒に合唱させられたり、最前列の席で試合中に選手とのやりとりを楽しんだり、小説の中にうまく活かせたかどうかはわかりませんが、ヨーロッパのサッカー文化の奥深さを経験することができました。
イタリアには二度、カプリとアマルフィに行きました。
イタリアでは、二度ともストライキに巻き込まれて散々な思いをしました。
添乗員さんのいる団体ツアーではなく、完全に個人手配の旅行でしたので、飛行機の振り替えを手配したり、予定外の滞在延長でホテルを探して歩いたり、全部自分でやらなければなりませんでした。
当時は異国で心細い思いをしていたわけですが、不思議なもので、今となってはどれもみないい思い出話なんですね。
二カ所しか行ったことはありませんが、イタリアはいいところです。
何気ない路地裏に入り込んでふと振り向いたときに、なんともいえない色気を感じる風景に出会える国はなかなか他にはないんじゃないでしょうか。
フランスのおしゃれさとはまた違います。
都会も自然もすべてが官能的な場所です。
食べ物はおいしいし、エスプレッソは安くてうまい。
ピスタチオのジェラートはお店ごとに個性があって一日に何軒も食べ歩いたものです。
ああ、またイタリアに行きたくなってきちゃいましたねえ。
だいぶ前に、『秋田県に店舗のないイタリアン・ファミレス・チェーン』でピスタチオのジェラートを出してたんですけど、なくなって久しいんですよね。復活しないかなあ。
でもまあ、ピスタチオのジェラートはなくても、今頃きっとサクラちゃんとティラミスを食べに行ったミケーレが名物の『間違い探し』に頭を抱えているかもしれませんね。
お近くのお店にお立ち寄りの際に、彼らのことを思い出していただければ幸いでございます。
最後になりましたが、連載時から本棚登録をしてくださった方々、感想をお寄せくださった方々、大変励みになっております。
ありがとうございました。