人見知りな君と、ボーイッシュな私
今日もいつきはサッカーにみんなを誘う。ちなみに、男子が言っていたイエジキとは虫歯になりそうなほどの甘さのあるクッキーだ。クッキーにはキャラメルやココナッツ、チョコレートがコーティングされている。

「いいよ!その代わり、あたしが勝ったらあんたたちはあたしにマコヴィエツを奢れよ!!」

マコヴィエツとは、渦巻きのような模様が特徴のスイーツだ。ケシの実の種が使われていて、つぶつぶした食感のポーランドの人気スイーツの一つだ。

「いいぜ!こっちはお前に負けないように特訓を重ねてきたんだ!」

「へえ〜、じゃあ戦うのが楽しみだな!」

教室もどっちが勝つのか賭けが始まり、「いつき〜!Daj z siebia wszystko!(頑張れ!)」とクラスメートが口々に言う。

「俺らのことも応援しろよ!」

男子たちが苦笑した。

いつきは、クラスにいる男子たちに片っ端から声をかけていく。いつきは大人数でワイワイ遊ぶ方が好きなタイプだ。
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