僕に仲間が
旅のはじまり

エピローグ

お気に入りの靴。
母の好きな緑色。
「いってきます みんな」
向日葵畑。

僕は1人だ。

戸を開け水車を横目に向日葵畑の細道を歩く。
僕の家は向日葵畑の真ん中にある。
見慣れた向日葵達みんな大切な家族だ。
涙がこぼれる。
ひとつふたつ、みっつ
繋がり線になって流れる。
走る。
振り返らない。
走る。
泣き叫んで
復讐とかそんなわけじゃない
ただ毎日泣くのに疲れたのだ。
ここはかなしみでいっぱいだ。
生き残ってしまった醜い僕の

だから「旅に出よう」
そう決意したのは必然だと認めてほしい。
これは決して“逃げ”ではないと
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