スタンドバイミー


翌日、雅は早速夜琉を納得するため、放課後家まで押し掛けていた。
案の定パソコンを弄っていた夜琉に話しかける。



「なんだよ、、、用って。」



「実は、夜琉にお願いがあるの。」



「お願い、、、??」
そういうと、訝しげに聞かれた。




「そう。夜琉に、生徒会に入ってほしくて。」



「、、はあ??」
さらに眉を潜められる。


「じ、実は生徒会長を説得させるために、貴方を生徒会に入れることを、条件にさせられたの。」




「お前、馬鹿なわけ??」


少し怒らせてしまったかもしれない。


「、、てゆーか、なんでそもそも雅は生徒会に入りたいの??」



「慧が生徒会に入ったせいで、私と別れることになったから。」


「、、、、。」
そう言うと、夜琉少し目を開いていた。


そういえば、慧と別れたこと、言ってなかったんだった、



「だから、」


「だから、何。お前、まさかアイツとよりを戻すために俺のこと利用するの??」

夜琉の、前髪に隠れてあまり見えない目がスッと細められた。



「っ、違くて、」

咄嗟に否定したが、返す言葉は見つからない。


「違わねえだろ。俺になんのメリットがあんの?それ。第1、アイツがお前に別れを切り出したのは、生徒会のせいなのか?普通に飽きられたんじゃねえの。お前面倒臭い性格だし。俺だったら嫌になるわこんな奴が彼女なら。」

夜琉のいってることが正論すぎて、悔しく思わず涙が出る。



「、、、っひどい。なんでそんなこと言われなきゃなんないの。確かに私は面倒臭い性格かも知れないけど、確かに慧は生徒会が理由で別れるって言ったもん。夜琉は私と付き合ってないのに、そんなことわかんないじゃん!!て言うか、皆はメリット、デメリットでしか物が考えられないのっ!?友達っていう理由で、少しは協力してくれてもいいじゃない。、、」


それでも、言い返さずにはいられなかった。
< 12 / 32 >

この作品をシェア

pagetop