スタンドバイミー
「そういえば、お前、なんでまたここに来たんだ??」
会長に聞かれ、ハッとする。そうだ、私、報告に来たんだった。
「あの、」
「実は、櫂を説得するために雅さんの信用度をあげてもらったんですよ。」
「信用度?」
「雅さんが生徒会に入るために必要だと。
そもそも櫂が生徒会に女子を入れないのって、あのことがあったからでしょう。」
「そんなことはない。」
「いや、少なからずあるはず。
雅さんが生徒会に入りたい理由は、櫂に近づく為じゃない。元彼と話し合う為だそうです。」
「、、、それがなんだ。」
「つまり、彼女には好きなひとが居るということ。」
「なるほど、雅ちゃんを生徒会に入れても、害はないってことね」
うんうん、と美少女が頷く。
「、、、だからといって、わざわざ黒羽を入れる理由にはならないだろ。」
「それは、これから話します。
以前、須藤君を生徒会総動員で説得しようとしたけど、失敗に終わりましたよね??」
四宮先輩の言葉に、会長は苦い表情を浮かべる。
「そんなこともあったな。」
「櫂、僕は知ってますよ。あの手この手でなんとかして未だにあの男を入れようとしていること。」