スタンドバイミー
一旦めいを落ち着かせ、取り敢えず生徒会長のクラスを聞くと、三年A組らしい。A、ということは、生徒会長は頭が良いらしい。
この学校はクラスがAからEまであって、能力順に決まっている。
ちなみにケイもAだった。
ということで、早速生徒会長の教室に向かう。
三ーAという札が下げられたドアをみて、ひと呼吸して雅は扉を開け放つ。
ガラガラガラ、と思いの外大きな音をたてたそれに教室中の視線が此方に集中する。
明らかによそ者扱いされている視線に耐えられず、雅は視線を下げてしまっていた。
「ここに、何か用??」
見かねたように優しく声をかけられ、雅は視線をおずおずとあげた。
するとそこには、メガネをかけた、思わず二度見するほどのイケメンが居る。
雅は驚いたまま、口を開く。
「じ、実は生徒会長に話があって。」
そう言うと、あぁそれなら、と納得したように
「アイツなら、きっと生徒会室にいるよ。」
と教えてくれた。
「生徒会室??」
そう言うと連れていってくれるというので、私は彼に着いていくことにした。
生徒会室に向かう途中で、私は、彼が副会長、名前は四宮秀だということを教えてもらい、さらに生徒会長の名前は阿良木櫂、ということも教えてもらった。
「それで、カイになんの用??」
そう聞かれて、私は「生徒会に入りたくて。」
と素直に答えた。