スタンドバイミー
その事を聞いて、一瞬副会長の眉がピクリと動く。
「やっぱり、こいつもアイツらと一緒かよ。」
ボソッと呟く声に、雅は気づかない。
何故かそれからは無言になった副会長のことを疑問に思いながら歩いていると、
「着きましたよ。」
生徒会室にいつの間にか到着していた。
「会長、お客さんですよ。」
中央に座って書類を見ていた黒髪の男が、声を聞き、顔を上げる。
その顔は、、、美しかった。
瞳に縁取られる長い睫毛、手入れはされていないはずなのに美しい肌、切なげな風貌なのに、しかし纏う雰囲気は威厳に満ち、男らしさを持ち合わせていた。
思わず言葉を失う雅と、目が合った。