スタンドバイミー


(この子はもしかして、ただ生徒会長に媚を売りたい、というわけでは無いのか??

確かに佐伯慧という男は生徒会に新しく入ってきたし、彼女が居たことも噂では聞いたことがある。じゃあその彼女が、黒羽雅、ってことか。

それを一応本人に確認して、正しければ、生徒会にとって偏見を持たない彼女は案外良い人材かもしれない。)


「それが本当なら、黒羽さんが生徒会入るの、手伝ってあげても良いかも知れませんね??」


四宮先輩が、先ほどとは全く異なった優しげな表情で、キレイににこりと微笑む。


思わず雅は顔に熱が集まったのを感じた。


(さらに、櫂に興味がないのだから、俺が彼女を手なづけてしまうのも、面白いかもしれない。顔はまあまあタイプだし。)


などと秀が思っていることなど露知らず、



生徒会に入っており助けてくれそうな知人(元カレは勿論除外)など一人も居ない雅にとっては大変有難いと思い、


「有り難うございます!」


雅は素直に喜んだ。




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