ひかり
入学式だったから今日は早帰り。

花京や、俊くん、羚くん、颯くんと喋りながら帰る支度をする。

キャアアア

あ、お兄ちゃんたちだ。

ガラガラ

「「「「美桜ーっ!帰るぞーっ!」」」」

学校の人気者が揃って、私を迎えに来るって…。

ギロ

ですよね。今までにも何度かあったけれど、女の子ってやっぱり怖いわ…

「なーにぼーっとしてんだよっ!帰るぞーっ!」

「あっ!ごめんお兄ちゃん!」

「花京ばいばいっ!俊くん、羚くん、颯くんもっ!」

「「「「ばいばーい!」」」」

今日も、倉庫にいく。
お兄ちゃんのおっきくてかっこいいバイクに乗せてもらって。

最初は怖かったけど、すっかり慣れて、今ではバイクに乗せてもらうのが大好きな私。

海の近くにあるこの街は、潮風がとっても気持ちいの。


「「「「「「お疲れ様でーすっ!」」」」」」

今日も元気な下っ端たち。

「おつかれ」

「おつかれーっ!」

「おつかれさま」

「………」

いつもこう。

お兄ちゃん、飛羽磨、大雅、昇矢

そして…

「「「「「「美桜ーっ!おかえりぃいい」」」」」」

私…の順番に入るんだけど…

この盛大なお出迎え。前の4人に言う時とのテンションの違いはなに?

今日は特に入学式だったこともあって…

「美桜、怪我しなかったか?」
「虐められなかったか?」
「友達できたか?」
「疲れただろっ?ちゃんと休めよ!」

と、心配の声殺到。

…お分かりの通り、私に対してすごく過保護なの…。

「みんなただいま!大丈夫だったよ!怪我することなんて今日1日何もしてないし、虐められたらお兄ちゃんたちが庇ってくれるでしょ?友達も4人も出来たし、楽しかった!午前中だけだったから全然疲れてないよ!ありがと!」

「「「「「よかったあ!」」」」」

うん。これ毎回よ…?すごくない?
なんかこっちが感動してきた…。
< 26 / 30 >

この作品をシェア

pagetop