ひかり

まーくんside

虚ろな目。
でも、世界を拒否するような、そんな強い目にも見えた。
そして、そいつからは同じ匂いがするような気がした。

「市岡美桜ちゃんっていうのね?」

「…」

「怖がらないで?今日からこの、桜坂園があなたのお家よ?安心してね。」

「……」

「ねぇ、葛岡さん」

「あぁ、まーくん、どうしたの?」

「俺、その子と相部屋でもいいよ」

「本当にっ?!まーくんありがとう。今お部屋空いてなくて、困ってたのよ。」

「おい、お前美桜って言うんだよな?」

「………」

「よろしくな、美桜」
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