ひまわり。夏。花火。
そんなこんなで今日の授業も終わり

「失礼します。」

私は教室の鍵を取りに来た。

「あー、今篠宮先生席を外されてるんだ。」

「分かりました。」

「俺から伝えとくから、音楽室の鍵だよな?」

「はい、ありがとうございます。」

「今日はレッスンの日?」

「いえ、個人練習するだけなので、先生は大丈夫です。」

「了解、頑張れよ!」

「失礼しました。」

篠宮先生は音楽の先生で

合唱コンクールで伴奏を引いて以来

ピアノのレッスンを引き受けてくれている。

特にお金が無い訳では無いけど

習い事なんて

小学校卒業と同時に辞める人が多くて

私もその流れで習い事を辞めた。

でも、ピアノは好きだったから

自分で譜面を買ったりして練習してたんだ。

それで、篠宮先生が良かったらって

レッスンを引き受けてくれた。

先生のピアノはしなやかで美しくて

大人の女性って感じがする。

私もまだまだだなーって

憧れの音色なんだ。
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