オタクですけど、何か？～友情編～

ギャル男みたいな鶏冠hairな上に一重で垂れ目だなんて、何か言っちゃなんですけど残念ですね。薄い顔とは裏腹に彼を取り巻く香水のニオイは濃い。中濃ブルドックソースくらい濃い。

｢声優好きとかチョーきめぇ！！｣

此方を見下ろしてゲラゲラと下品な笑みを浮かべる短髪な彼、安藤 慎也(あんどうしんや)。

金じゃなくて黄色だからでしょうか。髪に艶が全くないです。酷く傷んでるのが一目で分かります。この髪の毛を僕のお姉様が見てしまったら間違いなくジャーマンスープレックスホールドを仕掛けるだろう。怖い怖い。

他人の事指差して笑ってる場合じゃないです。貴方、うかうかしてると死にますよ。

｢オタクはオタクらしく学校来てねぇで家に籠ってろようぜぇなあ｣

白髪の安部から雑誌を取り上げ、そして、それをなんの躊躇もなくゴミ箱へと捨てやがった赤髪の彼、安達 悠哉(あだちゆうや)。

トリプルＡのボスだ。
※トリプルＡとはこのチューリップ不良トリオの事。其々の名字の頭文字を取って麻莉緒が勝手に命名しました。