我等友情永久不滅!
「父親になる人の名前なんて知らないよぉ」

涙声になりながら、桃華は頭を抱える。

矢野の男友だちなんてたかが知れている。
山田(やまだ)、梶原(かじわら)、真栄田(まえだ)だろう…。

だけどそれを桃華に伝えたところで、どうにもならない…。
桃華を苦しめるだけだ。

「桃華、ペン貸して」

桃華からペンを受けとると、父親の同意書のところを俺の名前を書いた。

「蒼生…、どうして」

「桃華は俺の彼女だから。
彼女が困ってたら、助ける。
ただ、それだけ」

桃華はまた泣いているようだ。
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